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2018.1.18

ポーランド映画特集

昨春の第31回高崎映画祭では、2016年に90歳でその生涯を閉じられた、ポーランドの名匠アンジェイ・ワイダ監督の追悼特集を行いました。常に自国ポーランドの歴史を見つめ……

Poland Film Festival in TFF
第32回高崎映画祭 プレ映画祭
「ポーランド映画祭ミニ特集
@高崎映画祭」
2018.2.24(土)・25(日) 
in高崎電気館
 昨春の第31回高崎映画祭では、2016年に90歳でその生涯を閉じられた、ポーランドの名匠アンジェイ・ワイダ監督の追悼特集を行いました。常に自国ポーランドの歴史を見つめ、映画にその変遷を刻んできたワイダ監督の映画精神に、改めて深く感銘をうける機会となりました。
さて近年高崎とポーランドとの交流が深まっています。高崎音楽祭では2015年、2016年とポーランドからのアーティストを招聘しコンサートを行いました。2016年の5月にはリオデジャネイロ・オリンピック男子バレーボール世界選手権に出場したポーランドチームの事前合宿が高崎で行われました。それを契機に、次なる2020年の東京オリンピックでは、ポーランドの選手団が高崎市で事前合宿をすることが、昨秋正式決定いたしました。これは高崎映画祭にとっても嬉しいニュースでした。産業、スポーツ、文化、様々な分野で今まで以上にポーランドとの交流が図られることでしょう。
高崎映画祭でも引き続き、ポーランドとの文化交流を深めて参りたいと考えています。3月24日から始まる第32回高崎映画祭の洋画セレクションでもポーランド映画をご紹介いたしますが、それに先駆け、今回のプレ映画祭では、イエジー・スコリモフスキ監督が監修するポーランド映画祭の協力を仰ぎ、ミニ特集を行います。この機会に是非ポーランドの風を感じていただけたら嬉しいです。
そして来年2019年はポーランドと日本の国交樹立100年の年。またその機会でもポーランドとの文化交流を深める企画を考えていきたいと思っています。どうぞお楽しみに。

上映作品

『裏面』

Rewers
2009年 ポーランド 1h40 監督:ボリス・ランコシュ

1952年のワルシャワを舞台にしたコメディー。サビナは30歳、出版社に勤め祖母、母と3人で暮らしている。母たちはなかなか結婚しない娘にやきもき。そんなある日、不良にからまれた彼女は知的でイケメンの男に助けられる。やがて付き合いだす2人だが…。共産主義時代の世相を風刺的に描いた本作。2009年アカデミー賞外国語映画賞ポーランド代表作品。

■2.24(土)11:00〜12:40 
■2.25(日)15:30〜17:40

『最後の家族』

Ostatnia rodzina
2016年 ポーランド 2h02 監督:ヤン・P・マトゥシンスキ

その独特で退廃的な世界観から「終焉の画家」と呼ばれカルト的人気を誇るポーランド出身の芸術家ズジスワフ・ベクシンスキー(1929-2005)と、その家族に訪れた悲運を、実話を元に描いた作品。絵画と音楽、それぞれの活動の源泉として「死」を近くに感じる父と息子。親子の依存関係や息子の現実の死飄々と綴られる。監督は「アンジェイ・ワイダ映画学校」出身、33歳の新鋭。『イーダ』のダヴィド・オグロドニク他、ポーランドきっての俳優陣が揃う。

■2.24(土)12:55〜14:57 
■2.25(日)17:40〜19:42

©Hubert Komerski

『ソラリスの著者』

Autor Solaris
2016年 ポーランド 0h56 監督:ボリス・ランコシュ

SF小説の金字塔『ソラリス』の著者スタニスワフ・レムの謎に挑む、『裏面』の監督ボリス・ランコシュによる初のドキュメンタリー伝記映画。ユダヤ知識人の家に生まれながらホロコーストを生き延び、SFの世界に新たな地平を切り開いたレムの生涯と作品に隠された秘密を、研究者や翻訳家、レムの甥らが語る。レムの映した8ミリ映像、フィリップ・K・ディックの未公開書簡、レム自身の朗読肉声も初収録。

■2.24(土)15:10〜16:06 
■2.25(日)11:00〜11:56

©Lem.pl_fotografia wykorzystana w filmie Autor Solaris

2.25(日)11:00の回『ソラリスの著書』上映後、沼野充義先生によるスクリーントークがあります。

登壇者:沼野 充義 (ぬまの みつよし)

ポーランド・ロシア文学研究者、文芸批評家。元ワルシャワ大学講師、現東京大学教授。ハーヴァード大学大学院で、ポーランドの詩人バランチャクに師事。主な著書に『夢に見られて』、『亡命文学論』(サントリー学芸賞)、『ユートピア文学論』(読売文学賞)、『世界文学から/世界文学へ』、編著書『世界は文学でできている』(全5巻)など。ポーランド語からの翻訳に、レム『ソラリス』『金星応答なし』『完全な真空』、シンボルスカ『終わりと始まり』、コワコフスキ『ライロニア国物語』などがある。スクリーントークは『ソラリスの著者』上映終了後引き続き行います。トークのみのご参加も可(入場無料)

『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ラブ』

Zjednoczone stany milosci
2016年 ポーランド 1h46 監督:トマシュ・ヴァシレフスキ

『真夜中のふたり』 の人気若手監督が描く、 自由 な「生」 への希望をく じかれる女性たちの不条理ドラマ。 1990年、 民主化された後もいまだ前時代の雰囲気が残るポーランド。 新しい時代の流れの中で、 境遇の異なる4人の女性たちは自らの生き方を問い直す。 ベルリン映画祭銀熊賞受賞。

■2.24(土)19:20〜21:06 
■2.25(日)13:20〜15:06

©Oleg Mutu RSC

『惑星ソラリス』

Solaris *『ソラリスの著者』関連上映
1972年 ソビエト連邦 2h45
原作:スタニスラフ・レム「ソラリスの陽のもとに」
監督・脚本:アンドレイ・タルコフスキー、脚本:フリードリヒ・ガレンシュテイン
出演:ナタリア・ボンダルチュク/ドナタス・バニオニス

宇宙ステーション「プロメテウス」では、海と雲に覆われた惑星ソラリスの調査が行われていた。惑星を覆う海は理性を持った有機体のようで、調査団はこの海の存在に手こずっている。その原因究明のために惑星へ送られた心理学者のクリスは、想像を絶する事態に巻き込まれて行く。
ロシアの巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督が映画化したSF映画の傑作。

■2.24(土)16:20〜19:05

2.24(土)

11:00〜 『裏面』
12:55〜 『最後の家族』
15:10〜 『ソラリスの著者』
16:20〜 『惑星ソラリス』
19:20〜 『ユナイテッド・ステイツ・
オブ・ラブ』
2.25(日)

11:00〜 『ソラリスの著者』

+沼野 充義先生スクリーントーク

13:20〜 『ユナイテッド・ステイツ・
オブ・ラブ』
15:30〜 『裏面』
17:40〜 『最後の家族』

*沼野先生のスクリーントークは『ソラリスの著者』上映終了後引き続き行います。トークのみのご参加も可(入場無料)

  • 料金

    当日券:1,300円  当日シニア:1,100円 前売り券:1,100円(シネマテークたかさきにて販売)

  • 電話予約受付

    高崎電気館地域活性化センター内 高崎映画祭事務局電話受付係まで TEL.027-395-0483(電話受付は毎日10時から19時まで)

お問い合わせ

高崎映画祭事務局 
TEL 027-326-2206

1月26日(金)より受付開始 
定員になり次第締め切りとさせていただきます

  • 主催:CULTURE.PL / スコピャ・フィルム / 高崎映画祭
  • 後援:ポーランド広報文化センター


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