映画監督Aは、アメリカから35年ぶりに北ギリシャへ帰郷することになった。ギリシャに着くと、Aはそこである話を耳にする。ギリシャで最初に映画を撮ったマキナス兄弟の、未現像のフィルムがあるというのだ。映画監督Aはギリシャで最初の映画の存在に想いを馳せる。
かくして映画監督Aは失われたフィルムを求め、ギリシャ、アルバニア、マケドニア、ブルガリア、ルーマニア、セルビア、そして戦火のボスニア・ヘルツェゴビナへと足を伸ばして行く。その道中には自分を待っているはずの女の姿が見え隠れしていく…。
一年近くかけて現地撮影されたロケ・シーンの美しさは圧巻の一言。映画と歴史が交わるロマンに酔いしれる一大叙事詩。
1995年 2h57 フランス=イタリア=ギリシャ 出演:ハーヴェイ・カイテル