Films 第37回高崎映画祭 上映作品
邦画セレクション
(一社)日本映画製作者連盟の発表によると、2023年に劇場公開された邦画は676本でした。ちなみに20年前の2003年は287本。スクリーン数も2倍以上に増えてはいますが、劇的に増加した数字に言葉を失います。
数多の映画から、今回お届けする邦画セレクションは受賞作8本と、2024年3月以降公開の新作4本を含む計17本です。それらのどれもが、スクリーン体験を想定して作られる作り手の熱量に満ちています。ゲストを迎えてのトークも多数予定しています。高崎映画祭がセレクトした珠玉の2%にご期待ください。
世界は僕らに気づかない
2022年/日本/1時間52分/PG12
脚本・監督:飯塚花笑
出演:堀家一希/ガウ
- 3/23(土) 9:50〜11:42 @高崎芸術劇場
- オープニング上映
- 最優秀新進俳優賞
茶飲友達
2022年/日本/2時間15分/PG12
監督・脚本:外山文治
出演:岡本玲/磯西真喜/海沼未羽/渡辺哲
- 3/23(土) 16:30~18:45 @高崎芸術劇場
- 最優秀監督賞/最優秀主演俳優賞
市子
2023年/日本/2時間06分
監督:戸田彬弘
出演:杉咲花/若葉竜也/森永悠希/倉悠貴/中田青渚/石川瑠華/大浦千佳/渡辺大地/宇野祥平/中村ゆり
- 3/23(土) 19:30~21:36 @高崎芸術劇場
- 最優秀助演俳優賞/UDCast対応
せかいのおきく
2023年/日本/1時間29分
脚本・監督:阪本順治
出演:黒木華/寛一郎/池松壮亮/眞木蔵人/佐藤浩市/石橋蓮司
- 3/24(日) 13:00~14:29 @高崎芸術劇場
- 最優秀作品賞/UDcast対応
凪の憂鬱
2022年/日本/1時間38分
監督・脚本・編集:磯部鉄平
出演:辻凪子/根矢涼香/佐々木詩音/佐藤あみ/川久保晴/薬師寺初音
- 3/25(月) 19:45~21:23 @高崎芸術劇場
- 新進監督グランプリ/最優秀新進俳優賞
遠いところ
2022年/日本/2時間08分/PG12
監督・脚本:工藤将亮
出演:花瀬琴音/石田夢実/佐久間祥朗/長谷川月起/松岡依都美
- 3/30(土) 9:50~11:58 @高崎芸術劇場
- 新進監督グランプリ/最優秀新人俳優賞
水平線
2023年/日本/1時間59分
監督:小林且弥
出演:ピエール瀧/栗林藍希/足立智充/内田慈
- 3/30(土) 17:00~18:59 @高崎芸術劇場
- 招待作品
洋画セレクション
(一社)日本映画製作者連盟が出している映画鑑賞人口の統計を見ると、20年前と今では、邦画と洋画の鑑賞人口の割合は逆転しています。2023年は鑑賞人口の約67%が邦画で占められていました。鑑賞人数は減っていますが公開本数としては556作品の洋画が劇場公開されています。1作品あたりの観賞人数がいかに少ないかがわかります。
映画は世界を知る窓になります。今年もほんの一握りの作品のご紹介にはなりますが、広い世界を知ることのできる作品たちを取り揃えました。歴史を辿る一編や現代社会を見つめる作品、美しいファンタジーや、新進気鋭のアニメーションまで奥行きあるセレクションをご堪能ください。
ドキュメンタリーセレクション
記憶と記録、双方が刻まれるドキュメンタリーには、映し出された時代の空気感や、カメラを向けている作り手の温もりがくっきりと画に映ります。今回セレクトした7作品は、題材のジャンルも、作風もそれぞれ異なりますが、対象物に対する作り手の<知りたい>という思いや、<伝えたい>という意思が強く感じられるものばかりです。ドキュメンタリーの魅力を存分に味わっていただけたら嬉しいです。
監督たちの現在(いま)
これからの日本映画界を背負って立つ新しき才能や、独自のスタイルで世に映画を送り届けようとする監督たちの作品をご紹介します。今回は厳選の5作品です。丁寧に実直に題材と向き合う気鋭の監督たちの作品から、今の日本映画界の勢いを感じていただけると思います。映画監督のみならず、キャストやスタッフのお名前も是非チェックしてください。期待の映画人たちに、出会っていただけることを願っています。
まちと映画
2023年に高崎フィルム・コミッションが支援協力した案件は約40件で、その中で映画は15件でした。例年の数字と比べると少なく感じますが、内訳としては長期撮影されたものが多かったということでもあります。今回ご紹介する『シン・仮面ライダー』実は3年プロジェクトで製作陣と一緒に進めてきた映画でした。高崎市内各所で撮影がされましたが、ここでしか撮れなかった画がふんだんに散りばめられています。高崎がロケ地となる理由を探しながら見ていただくのも、一つの映画の楽しみ方。そんな視点でロケ地の魅力も味わってもらえたら嬉しいです。
特別上映 嗚呼、愛しきミュージシャン
音楽と共に生き、人々にその熱と魂を届けて来たアーティストたち。時代を牽引し、人々を魅了してきたその音楽と生き方に、心からの敬意と追悼の思いを込めて、5作品を上映いたします。中でも、群馬が誇るロックバンドBUCK-TICKのフロントマン櫻井敦司さんに対し、地元を愛しその音楽文化を大切に育んでこられたことへの最大の賛辞と追悼の意を表します。今回特別に『THE PARADE ~35th anniversary~HIGH SIDE』のライヴ映像を上映させていただくことになりました。関係者の皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
メーサーロシュ・マールタ監督特集
ハンガリーの至宝と言われるメーサーロシュ・マールタは、ヌーヴェルバーグを支えた女性監督として知られるベルギー出身のアニエス・ヴァルダやチェコ出身のヴェラ・ヒティロヴァと同世代。彼女は女性監督として史上初めてベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞し、その後もカンヌ国際映画祭他、世界各国から評価を得てきた監督ですが、日本では残念ながらその才能に触れることができずにいました。昨年ようやく、「女性たちのささやかな革命」と題し、日本で初めて特集上映が組まれました。時代と社会に果敢に切り込んだ名作たちにご期待ください。
上映カテゴリー
第37回高崎映画祭 授賞式
日時:2024.3.24(日)17:00~
会場:高崎芸術劇場 大劇場