13歳の少年たちがいた。彼らは思い思いに将来の夢を語るが、そのなかで江美留だけが自分の将来を描けないでいた。ある日仲間の一人が自殺する。友人の死を悼む中で江美留は更に未来の光りを見いだせなくなってしまう。そんな時、江美留は一冊の本の中に彌勒の写真を見つける。(第一部 真鍮の砲弾)
あの時小説家になろうと一大決心をした江美留だったが、数年が経った今正反対の生活を送っていた。青年江美留は自身に問う。あの決断は正しかったのだろうかと。彼を導いたはずの彌勒は一体なんであったのだろうと…。(第二部 墓畔の館)
稲垣足穂の「彌勒」(1964刊)を原作に、万感の想いをこめて撮り上げたあげた一作。摩訶不思議な映画体験がここに。
2013年 1h27 監督:林海象 出演:永瀬正敏